[解答26](ニ)

(a) 配管用炭素鋼鋼管(SGP)は、空調設備用として最も多く使用される 管材で、その内外面への亜鉛めっきの有無により 白管と黒管に区分さ れる。
配管用炭素鋼鋼管には、白ガス管と称する亜鉛めっき鋼管と黒ガス管と称 する亜鉛めっきされていないものとがある。
一般に冷温水配管には白ガス管が使用されるが、60℃以上の温水を流した 場合、鉄と亜鉛の電位が逆転して、亜鉛が溶出し鋼管が腐食する恐れがあ るため注意が必要である。
配管用炭素鋼鋼管は、一般に1Mpa以下で使用する。
1Mpa以上で使用する場合は、原則としてSTPGもしくはSTPYを用いる。
STPGには、その引張強さによりSTPG370とSTPG410があるが、空調用 配管としてはSTPG370が用いられる。
鋼管は、一般に100A以下は鍛接鋼管を使用し、125A以上は耐溝状腐食電 縫鋼管を使用する。
(c) リン脱酸銅継ぎ目無し管には、肉厚の厚いものから順に、Kタイプ、
Lタイプ、Mタイプがあり、一般にLタイプが空調設備用 として冷媒配管など
に用いられている。
(d) 一般配管用ステンレス鋼管(SUS)は配管用炭素鋼鋼管(SGP)に
比べ、管の厚さが薄くて軽いが、耐食性に優れている。
一般配管用ステンレス鋼鋼管(SUS304TPD、SUS316TPD)は、一般に
1Mpa以下で使用する。1Mpa以状で使用する場合は、原則として厚保肉の
配管用ステンレス鋼鋼管(SUS304TP、SUS316TP)を使用する。
ステンレス管のフランジ接合に用いるガスケットには、アスベスト製ガス
ケットをテフロン被覆で挟み込んだものを用いる。
ステンレス配管を冷水・温水・冷温水系統に用いる場合、ポンプ・バルブなど
の機器に鉄などを使用すると、鉄部分が集中腐食を起こすので注意する。
ステンレス配管の接続には、フランジ接合が用いられるが、異種金属接合部、
各階分岐部、直管部の20mに一箇所で絶縁を取る。
ステンレス管の伸びは、鋼管の約1.5倍である。